沖縄に来ています。
仕事ですが。。。








そして、仕事の合間に重要指定文化財でもある「中村家住宅」へ

以前も、沖縄の伝統的な建物を今に取り込む、という企画の住宅で視察に来た事があるのですが、またあらためて観ると、ツボにはまってしまう要素が多々あるのが、この中村家住宅なのです。

今から約280年前に建てられたこの上層農家の為の住宅は、当時の日本建築と中国建築の様式を合わせ持ったもので、とても貴重な建物です。







この土地で多く獲れる「琉球石灰岩」を積み上げた、塀。
外から内部が見えないような高さになっていて、「ヒンプン」と呼ばれるものです。






大きな庇の下の、この外と中を繋ぐ「あまはじ」と言われる場所。

この中間のスペースが、外からの人を迎いいれる場所であり、夏の暑い日差しを和らげる場所になります。





庭に面した、長〜い廊下は客間〜仏間と繋がっていきます。
天井は、どの部屋も低めに出来てます。





先祖を大切に、仏間には南側に向かって大きな仏壇が、ほぼ家の中心にドーンと
設えてあります。





これは、井戸。
「ヒンプン」から左動線がプライベートなゾーンとなり、この井戸〜家畜小屋〜
台所と繋がります。




かまどのある台所。
ここは、更に天井が低くなっていて、
屋根裏部屋を物置として使用していたようです。






相当荷重のありそうな瓦屋根を大開口の
壁、柱で支えているのは、とてもバランスが悪そうですが、地震の少ないところだから出来るのでしょうね。




苔生した亜熱帯の庭もとても味わい深いですね。
モンスーンアジア。
バリリゾートにも近いものがあります。



やはり、なんかスポッと心が落ち着く、
そんな落とし所があるのでしょう。
この奥行き感、五感に訴えかける間の取り方。
こうした、古い建造物から多くの刺激を受ける事が出来ます。

こんなエッセンスを現代に生かした空間。奥行きのある大人の空間に魅かれる今日この頃です。。