Don't think. F E E L ! 大浦比呂志の五感で感じる暮らし

ネイチャーデコール主宰 建築デザイナー大浦比呂志のこだわりの世界観を、建築、インテリアの事例やライフスタイルにスポットをあてながら紹介して参ります。

2014年10月

「台湾ブランチの全貌が見えてきました」

予てより計画しておりました
ネイチャーデコールのもうひとつの拠点となる、台湾ブランチの全貌が見えてきました。

予定よりも一ヶ月近く遅れてのラストスパート。

あとは、家具の配置や演出ディスプレイを行うラストスパート。

中央にBARコーナーと展示スペース。
奥に見えるのが、製作&デザインスペース。





スチールパーテーションで仕切られた デザインスペース。




間接照明の階段を登った高い位置、
このスペースの中央にBARコーナーを設置。
オフィスに必ずBARをもってくるのが、ネイチャーデコールSTYLE!





打合せスペースには天井までのマガジンラックを配置し、まるで図書館の様。

家具は、今回コラボレーションしている
「パシフィックファニチャーサービス」のもので、コーディネート。





細かなディテールも見せ場が沢山。


来月から最終調整で台湾に乗り込みです。

また、進捗はこのブログでお知らせします。





「家創りカルテ」

ネイチャーデコールでの家創りは、カタログなどからモノを見て決めていく家ではなく、
家の広さ、間取り、素材、設備、色やかたち、等々すべて一から創り上げていく
完全オーダーメードな家創りです。

更には、そこでどのように暮らしたいか、
趣味、指向、といったライフスタイルも細かく聞き取りながら、
世界に一つのその家族に合った家を創り上げていきます。
だから同じ家は生まれてこない、というわけですね。

そこで、はじめの段階で自社で用意した「家創りカルテ」というものに
それらの諸条件を細かく書き込んでもらい、そこからデザインがスタートしていきます。

どんな家でも必ず予算というモノがあり、予算の中でプライオリティを整理しながら
どのようにメリハリをつけた家にしていくかがとても大切な部分になってきます。

「家創りカルテ」をかなり詳細に書き込んでもらっても、言葉だけではなかなかイメージや
デザインのニュアンスが分からない場合がありますので、
これにプラスして「イメージが伝わるモノ であれば、どんな方法でも構いませんので
それもご用意して下さい。」 そんな事をオーナーさんにはお願いしています。

以前、映画のDVDを渡されてこんなイメージの家にしたい...なんていうオーナーもいました。
また、「こんな音楽のイメージで...」そんな感覚的なオーナーもいました。

本当に伝達の仕方は色々とあるんだな〜と感心させられることがあります。

そのオーナーの職業柄なども影響してくるケースも多々あります。

そんな中で、印象に残ったものをいくつか紹介させ頂きます。



1.ネイチャーデコールの過去の事例を完全に制覇して、それをベースに
 自分たちの家のデザインの希望を説明してくれたオーナーさん。 
1

2

3

4

正直、何十件もデザインしていると、「HPにある何番のどの家のドア」
とか、突然言われてもなかなか思い出せない事があるのですが、、
このように画像とコメントを詳細に、家のエレメントをネイチャーデコールの
実例からまとめて、「こうしたい!」を熱く伝えて頂いたケースです。

我ながら、ネイチャーデコール図鑑を見ているようでもありました。











2.ビジュアルもバッチリ、コラージュや画像&コメントでまとめながら、
 さらにキーワードやわかりやすいアイコンなどで希望を説明してくれたオーナーさん。
 これは、まるで企画書のようでもありこちらもワクワクしてきました。
1

2

3

4

最初に、家創りのイメージをキーワードでもらったときは、
やりたいことが、明確に現れていてガツーン!ときたのを今でも覚えています。
とても、デザイナー魂がくすぐられる、そんな要望書ですね。

オーナーさんの普段のテキパキとした優秀な仕事ぶりが覗えます。







3.言葉少なく、すべて自分のスケッチで描きあらわしてくれたオーナーさん。
 これは、イメージの誤差が無い分、すでにデザイン出来てるんじゃないですか...
 そんな感じのものですね(笑)
田村,2

1

3

このオーナーは、漫画家の方で話ながらでも「こんな感じにしたいんです」
って、すぐにスケッチをカリカリ描き始めてしまうんです。

ディティールも空間構成もよく理解されていて、
まさに共同作業な家創りでした。


どのケースも、家創りに対する「熱さ」が伝わってきますよね。


無から有を創るオーダーメードの家。

自分たち家族にとって何が大切なのか、
今までの人生を振り返り、これからの生活スタイルをイメージしながら
そのステージを自分たちで創り上げていく。

後悔の無い家を創るには、やはり「情熱」が必要なんです。














 

「こんなキッチン もっと提案したい!」

ネイチャーデコールオフィスのカウンターは、
住宅での新しいデザインの提案ということで、そのひとつのサンプルとして作りました。

その昔、古いフランスの 飲食店の厨房で使っていた、ステンレス製の業務用
吊り戸棚をなにかの雑誌で見てからず〜とそれが頭の中にあり 、
いつか自分でも作ってみたい、、そんなところから始まったものです。 

写真 1

 これが、その全景です。

オフィスに来られたお客さんはよく、「これ冷蔵庫ですか?」 などと聞かれますが
これが、立派な収納なんです。





写真 2

写真 2-2

写真 3

こんな感じで、扉と引き出しになっています。

素材は、2㎜のアルミの板を角にアールを取るなどして、成形して作っています。

引き出しの中は、一般的な木製の箱で出来ています。





写真 7

写真 8

引き手や開閉レバーの部分も、あえてハードなイメージを強調するために
このような、ごつい金物を使用しています。








写真 6コピー

写真 5

それに組み合わせたカウンターがこれ!

PARISの古いBARに行くとよく目にするジンク(亜鉛)のカウンターがありますね、
あの匂いを忠実に再現して、この扉と引き出しのデザインに合わせて作りました。





パリカウンター

歴史を感じるPARISの古いBARのカウンターはこんな感じでした。

こちらで作ったカウンターは扉などと同じくアルミですが、
なかなか上手く再現出来てませんか?

こういった造作と質感の収納に対して、ざっくりとした白板貼りの壁をあえて
ぶつけてくるのが、このデザインのポイントでもあります。


実際、このデザインのオーダーキッチンはまだ一回しか手掛けてませんが、
その家にとって、とても象徴的でオリジナリティのあるキッチンになることでしよう。

折角のオーダーメードキッチン、もっともっと自由な発想で、こうした新しいデザインの
ものを提案していきたいですね。





 

「3帖の小空間にイメージは広がる」

この事例は、ご夫婦それぞれに3帖のDENを1階と2階に分け、
個々の趣味や持ち込んだ仕事に没頭できるように計画したものです。

DEN

1 のコピー
一階の玄関ホール脇には、ご主人のDENを設けました。

一面ガラス張りにして、閉塞感が出ないように、玄関ホールと
一体感を出したような設えとなってます。







2 のコピー
そして、こちらは2階の奥様のDENスペース。

このスペースも1階同様に、壁で仕切らず、リビングと繋がる
壁面一面を木製の格子ガラスのスクリーンにして、
リビングに居る人の気配を感じながら使えるDENになってます。

3帖の小空間でも、ここは別世界。
個々の空想の世界を広げられる、、そんなスペースです。







 

お菓子や ビスキュイさん、遂にリニューアルオープン!

三回目のリニューアルで引き続きショップデザインを手掛けさせて頂いていた、
柴又の「お菓子や ビスキュイ」さんが昨日リニューアルオープン しました!

丁度10年前にケーキ店の新築を行い、その3年後 イートインコーナーを併設した
カフェを増築し、そして今回はバームクーヘン工房の新設とケーキ店の増築を
行いました。



ビスキュイ
これは、ケーキ店のファサードです。
モダンサンタフェをテーマにファサードはデザインしています。

このビスキュイさんでは、
建築デザインからサイン計画、そしてガーデンデザインとトータルにデザイン提案
させて頂いてます。








1

JPG

受付
そして、2014年10月11日 リニューアルオープン当日。

まだ、お店がオープンする9時前から、新柴又の駅を降りるやいなや
この行列、、
前回のオープン時も1000人の人が並んだという伝説が、
また塗り替えられるか、今回の最高時にはなんと、4時間待ちにもなったようです! 

ディズニーランドのアトラクションでもそんなに並ばないですよね〜 

普段の土日でも、ポーターさんを付けてお店に誘導するとのことですが、
そのお客様の愛されてる一番の秘訣は、なんといっても老若男女を問わない、
広いターゲットに向けて、誰でも美味しい!と言える、そんな昔ながらの
素朴な味をベースにしながら、日進月歩 常に新しい驚きをトッピングしているところに
あるようです。

ビスキュイさんは、数あるオシャレなケーキ屋さんの中でも、
いつも東京の売れてるお店ベスト10に入っている、
そんな人気のケーキ屋さんです。 







ショップ全景

1

2

3

新しくなったショップの全景と、ガーデンを含めた外観のデザインを
少し紹介します。

ショップを彩どるガーデン計画はやはりかかすことは出来ませんね。

ガーデンは、いつものガーデン&ファニチャーズさんが
軽井沢から駆けつけ施工して頂きました。






1

2

3

天井

そしてオリジナリティのある、サインとグラフィックデザインを加えて
ようやくお店らしい構えが出来上がってきます。

ビスキュイさんのケーキをモチーフに 、ロートアイアンで作った
正面の大きなアイアンサインが特に美味しく表現出来ました。
また、天井に描いた「バームクーヘン物語」も、
可愛らしく、プスッ!と笑えるものになりました。

 

この爆発的な発進力と話題性は、住宅デザインとは
またひと味違ったショップデザインの醍醐味です。

ネイチャーデコールの掲げてるコンセプトのひとつに、
「お店のような家 家のようなお店」...というのがあります。

お店において、家に居るときの寛ぎ感や居心地の良さというのは欠かせない付加価値に繋がります。
また家においては、お店のような非日常性やホスピタリティというのが、
生活感の伴う家の中での、大切なスパイスにもなります。
それは、単に表層の色や素材の目先を変える事ではなく、
人の心理をも左右する内面的なものをデザインしていくことだと考えます。

ネイチャーデコールの他とは視点の違う、
住宅デザインのベースというのは、こんなところから生まれています。












 

「ワンちゃんの居るお宅にはオススメ!」

ワンちゃんの居るお宅でいつも悩ましいのが、床の滑り。
特に大型犬を飼ってるお宅では、滑りやすい階段はいつも材料や仕上げを考えてしまいます。

そんな時にオススメなのが、これ!

 1
2

3

その名も「オールマイティ」というノンスリップ塗料で、
ネットで購入出来るものです。

大型犬のホワイトシェパード「ハンク君」というパートナーが居るこのお宅では、
愛犬家のオーナー自らこの塗料を見つけて現場に支給して塗装屋さんが施工しました。

着色を済ませ、トップコートを仕上げる前にこの「オールマイティ」を塗布。
無色透明なので、塗りむらも気にならず、DIYで一般の人でも施工が可能です。









4

5

6

施工後の感じは、こんな具合。

ほとんど見た目ではノンスリップ塗装を施したのが分からないので、
色やイメージを損なうことがありません。

触った感じも、粗めのサンドペーパーの様で、グリップが効いて、
確かにこれなら、階段を大型犬が駆け抜けても、
ツルッと、滑ることもなく安心ですね。

そして、このお宅では階段下がワンちゃんスペースになっています。
普段は、家を自由に行き来していますが、休むときはやはりワンちゃん、
こういう狭い空間が落ち着くんですよね。

階段下にはお休み用のクッションがおいてあります。

また、床は粗相をしても簡単に洗い流せるように水栓を付け、タイル貼りにしてあります。
そして小さな、窓も設けてあり、気になる匂いもここからしっかり換気できるように
なっています。 







半句


精悍で凛々しい「ハンク君」。アイアンのフェンスの奥からこちらを見つめてますね。

こんな良いスペースを、オーナーさんから与えてもらい、君は幸せ者だよ〜







 

「北欧テイストをトッピング!」

家創りのフィニッシュは、インテリアコーディネート。

建築もインテリアもガーデンも統一したコンセプトでデザイン提案していくのが
ネイチャーデコール流の家創りです。

そんなインテリアで最近、お気に入りのイスを紹介します。 

1
最近お気に入りと言っても、定番.名作家具で、フィンランドのエーロ.サーリネン
デザインのチューリップチェアです。

チューリップの花のような形から名付けられたイスです。 

この事例は、シンプルなフレンチスタイルのインテリアに、イスやペンダントライトで
北欧テイストをトッピングしたインテリアコーディネートです。

無垢のオーク古材で製作したガッツリとしたテーブルと
相反した造形的な柔らかなラインの北欧デザインを合わせてみました。

遊び心のあるカラフルな時計もこちらで提案したモノです。









2
チューリップチェアは、座面の素材はFRPで回転機能があり、
座り心地もなかなかグッド!です。

リーズナブルなリプロダクトもあり、
インテリアコーディネートの巾を広げてくれる、オススメの一点です。









 

ネイチャーデコールでは珍しい「和」のバスルーム

今、計画中の「湯河原の家」、いつものサーフポイントに程近い住宅ですが、
そこで、ネイチャーデコールでは珍しい「和」テイストのバスルームを提案しています。

湯河原は昔からの有名な温泉宿が点在している、そんな場所でもあります。 

オーナーの希望もあり、他の空間とは違った趣のあるバスルームにしたい、と言うことで、
パウダールームからバスルームを、落ち着いた和モダンな空間としました。


1

2

今回は、床から浴槽も同じ石で作り上げました。

そして、壁には檜。
いわゆる檜風呂といわれる、檜の良い香りが快適なバスタイムへとしてくれそうです。







3

4
その中でも、今回特にご紹介したいのが、この石。

「伊豆石」という石で、この土地の湯河原から産する石で、
淡い青緑色の石は、温泉などでも良く使用される「十和田石」と、
見た目も、その特性も似ています。

その特性には、以下のものがあげられます。

1.多孔質の石のため、断熱効果と保温性を併せ持っている。
2.水に濡れても滑りにくい。濡れると足がくいつくような滑らかな質感です。
3.カビが苦手なアルカリ性なので防カビ、抗菌機能がある。
4.体を芯から温めてくれる、蓄熱機能がある。
5.水質浄化機能がある。

まさに、お風呂に適したマテリアルであることが分かります。
温泉場などでも度々見かけるのは、こういった効果があるからなんですね。

近くに流れる川のせせらぎを聞きながら、檜の香りに癒され、
こんなモダンな「和」のお風呂も良いですよね〜。

「湯河原温泉」の完成が今から楽しみです。











 
プロフィール

大浦比呂志

数々の有名デザイン事務所で店舗デザイン、個人住宅建築、インテリアデザインなどに幅広く携わる。
1994年にネイチャーデコール(大浦比呂志創作デザイン研究所)を設立。
「人にやさしい 自然体の暮らし」というコンセプトをもとに、
独自のテイストで注文住宅を数多く手掛ける。
「自分らしく、自然 体でいられる豊かな生活」「五感に訴える空間づくり」を提案。

ギャラリー
  • 「インテリアも整い、竣工撮影!」
  • 「インテリアも整い、竣工撮影!」
  • 「インテリアも整い、竣工撮影!」
  • 「インテリアも整い、竣工撮影!」
  • 「インテリアも整い、竣工撮影!」
  • 「インテリアも整い、竣工撮影!」
  • 「インテリアも整い、竣工撮影!」
  • 「インテリアも整い、竣工撮影!」
  • 「インテリアも整い、竣工撮影!」